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数学を武器にする(トップ高校での数学学習法)

数学を武器にする(トップ高校での数学学習法)

著者
札幌南高校出身で、現在、北海道大学医学部医学科2年生。シニアの教室での指導、家庭教師としてトップ高校受験生や医学部受験の高校生の指導を担当しています。とても熱心に指導してくれる女性講師です。
内容
公立のトップ高校での数学の取り組み方・克服の仕方や、普段の学習方法などが説明されています。特に、授業の大切さ、復習の必要性が述べれられています。トップ高校の生徒は必読です。

はじめに

こんにちは。札幌南高校を卒業、現在、北海道大学医学部医学科2年のK・Tです。

私は正直、数学が大の苦手でした。模試でいちばん偏差値が低いのが数学、問題を解いていていちばん憂鬱になるのが数学、実テでいちばん空白が多いのも数学。唯一定期テストだけはかろうじて平均点より上をとれるくらいでした。

そんな私が危機感を抱き、数学を本気で取り組み始めたのが高3の冬でした。

これから述べるのは、こうしていればE判定ラッシュなんてもらわなかったのにという反省を活かした普段の勉強法と、直前3か月でどうやって数学を武器にできたのかということです(模試での偏差値を比べられればわかりやすいのですが、私が数学改革を始めたころにはすべての模試は終了していました)。

また、私は公立高校出身なので主に公立高校向け、つまり学校と並行型の学習方法になると思います。

この方法が、少しでも皆さんの学習のヒントになれればうれしいです。

1.学習の上で大切なこと

数学を学習するうえで、私が大切だと思うことをいくつかあげます。

①授業

ほかの高校の話はあまり詳しくありませんが、札幌南高ではよく「授業をちゃんと聞いていればできるようになる」と言われていました。これは全くその通りで、予備校で予習をしているからと授業をろくに聞いていないと成績は上がりません。授業はいちからわかるように説明されているので、しっかりと聞きましょう。自分で予習していてわかりきっている範囲でも、解法のヒントをぽろっと言っているかもしれません。授業は大切にしてください。

②復習

これは、私がシニアで家庭教師をしているときもよく言っていることです。学校でやった例題、家庭教師に説明してもらった問題などなど、とにかく一度やった問題は必ず解き直してください。説明を聞いているときに解るのは当然で、大切なのはそれを自分のものにすることです。

学校や予備校はインプットをするところで、アウトプットの練習は自分でしなければいけません。一度わかったと感じた問題を、今度は何も見ずに自力で解く。これができて初めてその問題を理解したことになります。

③繰り返し

人間は忘れる生き物です。エビングハウスの忘却曲線をご存知でしょうか。これによると、人間の脳は1日たつと74パーセントも忘れてしまうらしいです。暗記しても復習をしなければ次の日には3割しか覚えていないのです。

学校で出会ったはじめましての問題を、忘れてしまってはもったいないです。解答を丸暗記する勢いで何度も解きましょう。問題を解くためのツールは、数をこなして身につけるものではなく、一題を100パーセントにしてはじめて身に付くものです。「解き散らかすのではなく、一題一題をモノにする」です

<復習ノート>

ここで、私のおすすめの復習方法を紹介します。すべての問題でこれをするのはきついので、学校の講習の問題、家庭教師に説明してもらった問題など、解説をもらった問題に絞るとよいでしょう。

1ページに一題とします。ページの上部に問題を貼り、できるのであればその下に予習として解いておきます。これが自分の一度目の解答です。

次に、解説を聞いたら赤ペンで添削を入れていきます。間違った部分だけでなく、「ここでこんな技を使ったんだ」「ここはこんな工夫をしたんだ」といったポイントも書き込んでおきます。

そして復習です。私は帰りのJRのなかでそのノートをずっと読んでいました。インプットです。

最後に解き直しです。解答部分を隠して自力で解いてみます。できなかった部分はまた赤ペンで添削します。解いた紙は先ほどの解答の上に貼りつけて、過去の解答をすべて確認できるようにします。そうすることで自分の弱点も見えてくるはずです。

完璧な丸が付くようになれば貼りつけ作業は終了で、あとは定期的に解き直して忘れていないか確認するだけでOKです。自分だけの数学辞典が完成しました。入試会場にお守りとして持っていきましょう(笑)。

2.時期ごとに何をするか

次に、高校3年間のそれぞれの時期にどんな学習をしていくのがいいのか、具体的に述べていきます。ただし、以下に述べるものはあくまでおすすめなので、自分に合うように適宜アレンジを加えてください。

①高1、高2、高3の秋までの学校がある時期

部活で忙しい人もいるかと思います。この時期に一番大切にしてほしいのはやはり学校の授業です。予習は特別にする必要はないので、とにかく集中して授業を聞きましょう。しかし、50分の授業を120パーセントの集中力で保つのは不可能です。ポイントを絞って聞きましょう。公式の丸暗記ではなく、公式の導出方法。問題の解法ではなく、目の付け所と公式を使うタイミング。自分で学習しただけでは学べないことも多いです。ひとつひとつメモを取るなりして、あとでノートを見直したときに授業の風景が思い出せるようにしておきましょう。

授業を完璧にして持ち帰ったら、次は復習です。教科書傍用の問題集が配られていると思いますので、理解度の確認のために解いてみましょう。このとき、できなかった問題にはチェックを入れるなどして必ずあとで解き直すようにしましょう。

あとは、入試に出ないからと言って定期テストをおろそかにしてはいけません。基本あっての応用、ということを忘れないでください。

②夏休み、冬休み

学校の授業が進まないこの時期は、復習と軽めの応用問題に取り組みましょう。優先順位が高いものからあげていきます。

  1. 学校の講習
    公立高校ではあるところがほとんどだと思います。復習ノートはここで活用してください。講習は授業の延長なので大事なところは聞き逃さないでください。基本をいかにして応用に活かすのか、先生がしっかり説明してくれます。
  2. 青チャートの例題
    難度がマークで示されていますが、1から4までで十分です。チャートは問題の種類に被りがないのと、それぞれの問題についてポイントが示されているので例題はこなしましょう。完璧でなくてもいいので、一回目でなんとなく解き方がわかればOKです。二回目で完璧に解けるようになっていればその問題はクリアとします。もし解けなければ解答を暗記して、必要であれば4STEPに戻るなどして理解しましょう。
    それで例題ができるようになったら、確認として下にある練習問題を解くとよいでしょう。EXERCISEはこの段階ではできなくてもそんなに落ち込むことはないです。
  3. 1対1対応の演習(大数出版)
    チャートをもっとスマートにしたものです。チャートが正攻法ならば、1対1はツールを駆使して工夫を凝らしたアクロバティックな解法です。余裕がある人は取り組んでみると面白いかもしれません。

③高3の秋以降

大学ごとの模試やセンター対策、講習など、やることがぐっと増えてくるころだと思います。それでも基本スタイルは変わりません。復習を最優先にして、新しいものに取り組むときは今までの問題がしっかりできてからにしましょう。

ここでは、センター対策と並行して2次対策をするものとして学習方法を述べていきます。センターが危ない人はセンターの勉強を優先してください。特に北大志望の人はセンターが悪いと出願すらさせてもらえないことがあるので、2次ばかりに目を向けてセンターが疎かにならないように気を付けてください。そのうえで2次のおすすめ学習方法を優先順位の高いものから紹介します。

  1. 学校の講習
    センター前はセンター対策しかしないところもあるかもしれません。センターが終わったら2次対策が始まるでしょう(南高は大学ごとにコース分けがしてあり、北大東北大コース、ほかには東大京大コースなど)。
    講習で扱う問題が入試問題になります。予習の段階で完璧にするのは厳しいですが、この流れで解くのだろう、チャートのこの問題が近いのではないだろうか、などいろいろ考えたうえで講習を受けるようにしてください。復習ノートをフル活用してほしいのはこの段階です。
    そして、その日に取り組んだ問題はその日のうちに必ずモノにしてください。
  2. 過去問(赤本)
    この時期になると誰もが取り組み始めるものですが、使い方には気を付けたほうがいい気がします。
    まず、過去問は志望校の傾向を理解するためにあると考えます。あとは時間配分を考えたり、過去問もしっかり解けるに越したことはないですが、できないからと言ってそんなに落ち込む必要はないと思います。「ああ、こんな問題が出るんだ。」くらいのテンションで取り組むといいです。
    傾向を理解したうえで、チャートの類題を解きます。過去数年分の過去問を見てみて頻出の問題がわかってくると思うので、そこは解けるようにしておきます。
  3. 1対1対応の演習
    数Ⅲのものだけでいいです。微積はパターンが決まっているので1対1を繰り返し解いて強くしておきましょう。

④ 直前2か月

いよいよ本格的な二次対策をします。わたしは数学が大の苦手だったので、ひたすら解き直しをしていました。

具体的には、復習ノートの問題を1日10題などと決めて取り組みます(ほかの教科とのバランスは常に考えるようにしてください)。問題をパッと見て解法が一瞬で浮かぶようになるまで解き続けます。

その際、解法がわかるからといって計算をすっ飛ばしたりはしないでください。本番で焦って計算方法を忘れてしまうことがあります。手が止まることなく最後まで解くことができたら端っこに丸を書きこんでおきましょう。今まで作りためてきた復習ノートのすべての問題で丸が2個以上はつくようにペース配分するといいと思います。過去問を解くのはいいですが、新しい問題に手を出すのはやめましょう。不安が募るだけです。

3. おまけ

①ミスを減らすには

計算ミスほどもったいないものはありません。

  1. 文字を大きく書く
  2. 文字を丁寧に書く
  3. 図形をこすらない…問題文中の図形に何度も何度も書き込むなということです。図形がごっちゃになったらミスの元です。その都度必要な部分だけを書き出してシンプルな図形で考えましょう。

②計算力をつけるには

基本、慣れですがお勧めするのであれば「合格る計算」という本があります。計算のコツ、ミスを減らす方法のほか、面白いコンテンツが多くあります。見開き1ページが1単元なので、休憩時間や気分転換にちょっと読むだけでも勉強になります。

以上、わたしのおすすめの勉強法でした。
みなさんが勉強を進める上でのヒントになり、少しでもお役に立てればと思います。

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