家庭教師シニア本部 スタッフからのメッセージ

歴史から生まれた言葉たち Vol.3「臍を噛む」

(カテゴリ:専任・S村

閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。

今回も、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。

 

今回取り上げる言葉は「臍を噛む(ほぞをかむ)」

意味は「後悔する」です。なんとわかりやすい!

「臍」とは、おへそのことです。

「あの時、準備しておけばよかったと臍を噛んだ」といったように使います。

 

「臍を噛む」の語源

今から約2800年前、中国は春秋戦国時代にありました。

天下統一を目指し、数多くの戦いが繰り広げられていきました。

その中の1つに、鄧(とう)という国がありました。

 

鄧の王である祁候(きこう)には3人の甥っ子がおり、

彼らはたまたま、敵国である楚(そ)の文王(ぶんおう)を目にする機会がありました。

文王の姿はまさしく「強者」。

鄧に戻った甥っ子3人は、祁候にこうアドバイスをします。

 

「おじ様、楚の文王は明らかに強いです。

今のうちに倒しておかなければ、我が国は大変なことになるでしょう。

自分で自分の臍を噛めと言われたら、どう頑張ったって、できませんよね?

文王に攻められ、戦っても無駄に終わるのが目に見える、ということになり、『あのとき倒しておけば』…と後悔する前に、倒してしまいましょう

 

しかし、祁候は彼らの言葉を聞き入れず、文王を倒そうとはしませんでした。

その結果どうなったか。

楚は見る見るうちに大国となり、甥っ子たちが恐れていたことが現実味を帯びてきました。

そして彼らがアドバイスをしてから十年後、鄧はその楚の文王に滅ぼされることとなるのです。

 

この時の祁候は、まさに「臍を噛む」思いだったことではないでしょうか…。

 

考えて行動することが後悔しないコツ

さて、学習の話。

 

昨日ちゃんと勉強していれば……あの時ちゃんと見直していれば……などと、「臍を噛む」経験をしている方、いらっしゃいませんか?

 

例えばこういうことがあるとしましょう。

数学のテストで8割取ったと思ったら、5割しか取れなかった(私の実話です)。

この結果を受けて、あなたは何を考え、次にどのような行動をしますか?

 

はい、考えてみましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えましたね?

 

実は、この「考えて行動する」ということが、後悔をなくすコツでもあります。

 

今回はこういう結果だった

  ↓

ショックだ、もうこんな失敗はしたくない

 

ここまでは皆さん共通で意識すると思います

(逆に言うと、この意識が成り立たない方は一度テスト結果との向き合い方を考えないとならないかも…)

 

その次に、

なんでこの点数になったのか、考えてみよう

    ↓

大量のケアレスミスを発見した

    ↓

次からは丁寧に解いて、見直しも数回しよう

            ↓

次のテストではケアレスミスもなく、8割取れた!

 

というように考えて行動することで、次に後悔することもなくなるのです。

 

大事な場面で臍を噛まないように

後悔することは学習においてたくさんあります。

せめて、次は同じ思いをしないように。

そして、大事な試験で「臍を噛む」思いをしないように。

皆さんの日々の学習がプラスになるように願っています。

 

 

 

札幌 家庭教師シニア 専任講師 S村