今回ご紹介する本は、北海道大学農学部のS家庭教師からのオススメの一冊です。
やさいい雰囲気の落ち着いた人柄で、ご家庭からの評判の高い男性家庭教師です。
『本のタイトル』
「後世への最大遺物」 内村 鑑三著
岩波文庫
『読んだ時期』
20歳の時
『本の内容』
天才じゃなくても、友人がいなくても、金がなくても、我々はきっと、次の時代に素晴らしいものを残して、この地上を去ることができる。
それはなんであるかと言うと、「勇ましく高尚な生涯」ではないか、と内村さんは、優しく、そして熱く語りかけてきます。
失敗や挫折、苦難に対して絶望しかけていても、我々はその都度、勇気を奮い起こしていける、そんな気にさせてくれる本です。
『読んだ感想』
古今東西の先人たちの、様々なエピソードを紹介しながら、内村さんは、「誰にでも実行可能で、しかも、意味ある生き方とは何か」を私に教えてくれた気がします。
「成功するにはどうしたらよいか」、「楽しんで生きるにはどうしたらよいか」、といった内容の本が巷では多く見られる中、この本が、「平凡な人、これといった取り柄のない人、悩んでいる人は、どう生き方ができるか」ということを語ってくれたことは、とても印象に残っています。
本を読んで感動したことは、これが初めてでした。私は、内村さんのように格好良く生きられるとは思えませんが、泥臭く、自分なりに進んでいこうと決心することができました。
この本は、私の一番好きな本です。
『きっかけ』
自分に取り柄がなく、何もできないまま死んでいくのではないか、と暗い気持ちでいた時に、たまたま、図書館で目にしたので読みました。
そして、、「まぁ、自分でも何かしらはできるかもしれないなぁ」と元気が出ました。
『お勧めの人』
・自分に取り柄がないことを気にしている人
・人生全体に希望がない人
・中学生、高校生の方に、特に読んでほしい!!
(語り口は易しく、文庫本の中ではかなり薄い本だから、本を読むのが苦手な人でも大丈夫!)
<教務部から>
長い人生、この家庭教師のような気持ちに陥ることは、多々あるのではないでしょうか。
そんな時に、たまたま、というより、必然のような気がしますが、この本に巡り会えたことは、人生の宝だと思います。
どんなに落ち込んだ時でも、この本を読めば元気が出る、そんな本があること自体、幸せですよね。
「本を読んで感度したのは、これが初めて」というくらいの本ですから、是非、この夏、中学生、高校生に方に読んでほしい一冊です。