最後まで足を引っ張って私を苦しめた物理…
私の物理学習法
- 札幌医科大学医学部医学科1年 W講師

- 著者
- 札幌日大中高卒の札幌医科大学医学部医学科1年生の(W)講師(R8年9月現在)。
ハキハキしていてとても感じの良い講師です。中学受験対策から大学受験対策まで幅広く指導できます、現在、札幌駅北口教室クラスシニアで、小学6年生(中学受験)1名と中高一貫校生3名の指導を担当しています。 - 内容
- 苦しめられた物理について、試行錯誤しながらも克服していった内容が具体的に書かれています。物理については得意な生徒もいますが、苦手としていたり、伸び悩んでいる生徒も多いと思います。そんな生徒にはとても参考になる内容です。また、そもそも物理を選択するかどうかについても、著者なりの視点で詳しく述べられています。
はじめに
こんにちは、札幌医科大学医学部のWです。私は1浪を経て札幌医科大学医学部に総合型選抜で合格しました。私は当初得意だったはずの物理がいつの間にかできなくなってしまって、現役時は結局克服できずに共通テストは易化したにもかかわらず7割弱、札医大の2次は4割しか点数を取れずに浪人してしまいました。
浪人時の共通テストでは難化したものの8割ほどとれましたが、最後の最後まで足を引っ張って私を苦しめたのは物理でした。
今回は私が大学受験を経て気が付いた物理を選択することへの難しさと、私の物理の勉強法についてお伝えします。特に物理と生物の選択で悩んでいる方、物理が苦手な方には役に立つ内容だと思うので、是非読んで、参考にしていただけると嬉しいです。
① 私と物理が歩んだ大学受験
私が物理を選択したのは中高一貫校に通っていたため、中学3年生の時でした。当時は物理必修の北海道大学医学部医学科の受験を考えていたこと、数学がとても好きでそれなりに得意だったことなどからあまり深く考えずに選択しました。それから高校3年生の春くらいまでは物理ともうまく付き合っていたのですが、いつの間にか物理がわからなくなってしまいました。
具体的には電磁気の後半くらいから本当にイメージがつかなくてちんぷんかんぷんになってしまったことや、本格的に問題演習を始めたことでこれまで理解が足りていなかった部分が次々と露呈してきたことなどが原因だったと思います。そこから苦手を克服することができないまま現役の受験を終えました。
浪人してからは最初のうちこそよかったのですが、やはり夏から秋にかけて苦手が次々と出てきて、秋の共通テスト模試では過去最低点である40点を取ってしまいました。そこからはひたすら物理という時限爆弾を解除するために必死で物理を勉強したのですが、模試ではなかなか自分の望むような結果を出すことができず、すごく苦しい半年弱を過ごした記憶があります。
私の場合はその後、なんとか立て直すことができたので大学に入れたのですが、結果として現浪ともに物理必修ではない札幌医科大学一本に絞って受験していますし、医学部に入ってからは生物の勉強のほうがはるかに役に立つと感じることも多々あるので、物理を選択する必要はなかったのかなと思います。物理自体は今でも好きですが、物理を選択することで人生を遠回りしている可能性は否めません。
化学に関しての文章も書かせていただいているので、よろしければこちら(https://senior-sk.com/hint/cemistry5/)もご一読いただけると幸いです。
② これから物理を選ぼうとしている方へ
初めに断らせていただくのですが、心に決めて行きたい大学・学部・学科があって、そのために物理が必要不可欠な人は物理を選択したほうがいいと思います。やった後悔よりも、やらなかった後悔のほうが大きいですし、その後の人生に影を落とすと思うので、早いうちに挑戦してみるといいと思います。
ですが、なんとなくの理由で物理を選ぼうとしている方は一度深く考え直すことを強くお勧めします。また、一部物理必須の大学や入試形式もあるけれど、それを選ばなくとも自分の理想の進路に進むことができる方も、よほど物理を選択することに自信がある方以外は一度立ち止まって考えてみることをお勧めします。
加えて、物理は自分の中でしっくりくるように教えてくださる先生や参考書と出会えるかも大きな要素であったりするので、自分の環境で大丈夫かどうかも確認しておいたほうがいいと思います。私は高校2、3年生の時の高校の先生がすごくわかりやすく丁寧に教えてくださる、人生で最良の物理の先生だったので、浪人1年で立て直すことができましたが、その先生がいなければ今もまだ浪人していたと思います。
自分の周りの環境があまり良くないと感じるなら、環境を整えたり、物理を選択することを見直したりするのを強くお勧めします。
③ 私の物理学習法
私は現役時に基礎が欠けていたにもかかわらず、自分でそれを補強することなく難しい問題や過去問に取り組んでしまったうえに、疑問点を解決せずに放置してしまったため、得意なところだけができるようになってしまい、苦手なところがそのまま残ってしまいました。
なので、浪人が決まってからは特に苦手だった電磁気にフォーカスを当てて、学校で配られていた『アクセス物理』を使って基礎から復習しました。
それからは典型問題を落とさないように『大学受験Doシリーズ 漆原の物理 明快解法講座 』『大学受験Doシリーズ 漆原の物理 最強の99題 』などを使って勉強しました。そこからは予備校で配布された教材や『名門の森』なども使っていたのですが、秋に共通テスト模試で40点をとってしまい、現実的に2浪が見えてきてしまったので早めに共通テスト対策に舵を切りました。
札医大に合格するためには、私の合格した総合型選抜でも他の入試形式でも共通テストの点数がかなり大切になってきます。
共通テストで札医大に安心して出願できるくらいの点数を取るためには、物理が大きく足を引っ張るようなことがあってはいけないので、必死に共通テスト対策をしました。それに関しては、下で詳しく書かせていただきます。早めに対策したかいもあり、年末年始にはようやく安定して8割以上とれるようになり、本番も難化した割には大きく崩さずに得点できたことが合格につながったと思います。

④ 共通テスト、二次試験対策に向けた勉強について
物理は科目特性上ハイリスク・ハイリターンです。大問の最初のほうでつまずいてしまうと、その大問の得点はほとんどないに等しいです。ですが、最後までうまく解くことができれば満点がもらえます。これを意識して、確実に典型問題を押さえつつ、応用問題や思考問題に対応できるようにするといいと思います。
共通テスト対策では、まずマーク式問題集や短期攻略といった単元ごとに共通テスト対策ができる問題集に取り組み苦手単元やわからない典型問題をつぶしました。その後は代ゼミ、駿台、Z会、東進の共通テスト形式の問題集を解きました。
苦手な人は、初見問題を減らすことができるので、復習が間に合う範囲で様々な会社の対策問題集を解いてみるといいと思います。復習の際には、教科書で知らなかった知識や公式の使い方の間違いなどを確認しつつ、いつもはやらないけれど思考問題や応用問題で役に立つ式変形や共通テスト特有の日常生活への応用の例などが載っている場合があるので、ついでに確認すると得点アップや時短に繋がります。また、それらをノートなどに簡単にまとめておくと、直前期に見直せるのでおすすめです。

二次試験対策については、まず自分が受ける学校の過去問を見てください。たいてい力学と電磁気を重要視することは変わらないのですが、学校によって頻出分野が変わったり、原子分野の扱いに大きな差があったりする場合があります。
具体的な勉強法については、自分がしっくりくるように概念や現象を理解し、自分の1番わかりやすいと思う解答解説がついている問題集でアウトプットの練習をするのがいいと思います。
すごく大雑把なことを言っているように聞こえると思うのですが、私のおすすめが必ずしも読者の皆さんにとっての最適解ではないと思うので、実物を見て好きなものを選ぶことを強くお勧めします。
私は前項で記載した漆原先生の2冊の本や『名門の森』を使っていましたが、漆原先生の本の代わりに講義本として『宇宙一わかりやすいシリーズ』や『橋本のはじめからていねいにシリーズ』、問題集として『物理のエッセンス』や『良問の風』を使っている方も多いです。後は適宜自分に必要な難易度の問題集を足したり、引いたりするといいと思います。

終わりに
脅しのようなことを書いてしまったのですが、物理は環境や素質次第では受験において大きなアドバンテージを作ってくれる科目です。ですが、私のように苦戦を強いられる人が多くいることも少なからず心にとどめておいてください。
また、物理で苦戦している受験生の皆さんは、学習方法を見直したり周囲の人へ助けを求めたりするなどの積極的な行動を起こしつつ、典型問題をいち早く固められるようにインプット・アウトプットを積み重ねるといいと思います。
受験勉強は辛く長い道のりかもしれませんが、あきらめず頑張ってください。あなたの受験がうまくいきますように!!!
画像引用元
新編アクセス総合物理: https://www.hamajima.co.jp/books/sh/detail/148233
大学受験Doシリーズ 漆原の物理 明快解法講座: https://www.obunsha.co.jp/product/detail/035441
大学受験Doシリーズ 漆原の物理 最強の99題: https://www.obunsha.co.jp/product/detail/035442
名門の森: https://www.kawai-publishing.jp/book/?isbn=978-4-7772-2727-3
札医大赤本:https://akahon.net/book/detail/2736100
マーク式基礎問題集: https://www.kawai-publishing.jp/book/?isbn=978-4-7772-2715-0&srsltid=AfmBOor44YIRiOC6vNfCTYyQMnvcB8NbXw3IUJeeeHYsh0dQb-mlWhku
短期攻略: https://www.sundaibunko.jp/contents/book/5216
駿台実践問題集: https://www.sundaibunko.jp/contents/book/22510
代ゼミ実戦問題集: https://www.yozemi.ac.jp/books/1448434_3425.html
Z会実戦模試: https://www.zkai.co.jp/books/guide/id-3392/
東進実戦問題集:https://www.toshin.com/books/books/detail/1447
啓林館 物理基礎・物理教科書:https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/kou/science2022/text/#physics
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