(カテゴリ:専任・S村 )
閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。
今回も前回に引き続き(間が空いてしまいましたが…)、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。
今回の言葉は「学問に王道なし」
……聞いたこと、ありますよね?
「学問に王道なし」の語源
紀元前3世紀ごろ、ユークリッドという数学者がいました。
超有名哲学者のプラトンの下で学んだあと、アレクサンドリア(エジプトの都市)で教育業をしていました。
実はこの人、図形に関する学問、つまり幾何学の生みの親です。
これだけでもすごい人なのだとわかるでしょう。
彼の生み出した学問はユークリッド幾何学と呼ばれ、
のちの数学者たちに大きな影響を及ぼしました。
さて、このユークリッド、ある人の教師をやっていたことがあります。
プレトマイオス1世。古代エジプト最後の王朝のファラオです。
分かりにくければ、エジプトの王様と思ってください。
ユークリッドは彼の家庭教師をしていた、ということになるわけです。
ユークリッドは王様に対して授業を行います。
何を教えたのかはあまり定かではありませんが、やはり専門分野である幾何学について教えたようです。
しかし王様、こんな質問をしてしまいます。
「ユークリッドよ。もっと楽に幾何学を学べないものかなぁ。」
プレトマイオス1世とっては苦手な勉強だったかもしれません。
さあ、それにユークリッドはどう答えたか。
「王様。学問に王道、つまり王様だけが通れる近道なんてないんです。」
このやり取りがもとになって、「学問に王道なし」という言葉が生まれました。
王道とは「王様だけが通れる近道」という意味を持っています。
勉強に近道なんてないんだ、地道に努力をしなくてはならないんだ、ということを教えてくれる言葉です。
面倒だからと放っておいていいのか
さて、勉強の話。
勉強に近道がない、つまり楽できる方法がない以上、「面倒だな」、「わからないな」…という内容にも出会うと思われます。
その時に、「面倒だけどやる」・「時間がかかっても疑問点を解決する」人と「面倒だからやらない」・「わからないからそれ以上追及するのはやめる」人で、学力は大きく違っています。
学力はもともとの能力の差でつくものではありません。
いかに「疑問点を無くそうとしたか」、「やるのが面倒でも取り組んだか」というその人の勉強への姿勢で差がつきます。
「頑張ることは疲れる」「楽をしたほうがいい」という価値観を持っている人は、いつまでも学力を高めることがでません。
多少面倒だと思った道でも、歩いていくべし。
面倒だからと避けていた勉強、取り組んでみませんか?
ほんとに疲れたら、いったん休憩!
そしてまた、勉強すればいいんです。
札幌 家庭教師シニア 専任講師 S村