(カテゴリ:専任・S村 )
閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。
今回も、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。
今回取り上げる言葉は「忠言耳に逆らう(ちゅうげんみみにさからう)」
意味は、「真剣に注意した言葉は、言われる側にとっては素直に聞き入れられないことが多い」というもの。
皆さんは、人からの助言を受け入れられる人でしょうか?
「忠言耳に逆らう」の語源
この言葉は、2つの中国の歴史書の中に出てくる言葉です。
その2冊ともに、孔子が言った言葉として紹介されています。
孔子は中国の思想家(社会や人生について深い考えを持ち、他の人に伝える人)で、彼の言葉や考えはのちに儒教として中国や日本などに影響を与えました。
その孔子、様々な格言を残しているのですが、この「忠言耳に逆らう」もそうした格言の一つとして数えられます。
ただし、「忠言耳に逆らう」とだけ言ったわけではありません。
元となった文章があります。それがこちら。
「孔子曰く、良薬は口に苦けれども病に利あり、忠言は耳に逆らえども行いに利あり」
現代語に直すとこういう意味になります。
「孔子はこう言った。『いい薬は口に入れると苦いけれども、病に聞く。それと同じように、人からの真剣な注意や助言は、素直に聞き入れられないものだが、自分にとってプラスになる行動につながるものだ』と。」
さて、気づいた人もいるでしょうが、この孔子のセリフは「良薬は口に苦し」の語源ともなっています!
「忠言耳に逆ら」ったけど…という例え話
さて、学習の話。
今回は特に、中学~高校生の皆さんに向けてのメッセージ。
皆さんは、「忠言耳に逆らう」からといって、人のアドバイスを素直に受け止めていないことは、ありませんか?
例を出して話をしましょう。
A君は、数学の応用問題が解けないことに悩んでいました。
彼はその悩みを解決するために、ひたすら問題を解きまくりました。
それでも、成績が上がる気配はありません。
落ち込むA君に、B君は彼にアドバイスをします。
「B君、まずは問題文をよく読むことから始めようよ」
「どうして?」
「だって、この問題もこっちの問題も、読み間違いからのミスをしてるよ?しっかり読めば、多分正解できたんじゃない?」
A君はなるほどと考えましたが、だからと言って自分の勉強法に間違いがあるとも思えません。
ひたすら問題を解くのをやめて問題文をよく読むことにするか、それとも、今まで通りの勉強を続けるか。
悩んだA君は、自分の考えをいったん置いておいて、B君のアドバイスを受け入れました。
その後、A君は成績を伸ばしていくことに成功しました。
なぜこのような例え話を出したか。
それは、次のことを理解してもらいたいからです。
「忠言」を素直に受け入れることが、あなたの学習にとってプラスとなる
真剣なアドバイスを「わかった」と素直に受け入れることは、すごく負担のかかる作業です。
なぜなら、アドバイスをされた側にも何かしらの考えがあり、他人からの助言や注意を受け入れることは、その自分の考えをいったん捨てなければならないものです。
ですが、真剣に「忠言」する側は、される側のことをよく観察し、改善すべきところが本人よりわかっていることが非常に多いのです。
友だちや家族、学校・塾・家庭教師の先生は、あなたが思っているよりもあなたを知っています。
だから、皆さんの勉強について「忠言」するのです。
時にはそれが、あなたにとって理解のできないものかもしれません。
ですが、素直になって「忠言」を受けることが、意外と、目に見える形で成績を伸ばすことにつながるのです。
インフルエンザが流行しているそうです。
うがい・手洗いの徹底はもちろん、
部屋の温度や室温の設定、外出時のマスクにも気を配ってくださいね。
札幌 家庭教師シニア 専任講師 S村