(カテゴリ:専任・S村 )
閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。
今回も、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。
今回取り上げる言葉は、「正念場(しょうねんば)」
意味は、「ここぞという大事な場面」というもの。
年明けには正念場を迎える方も多いでしょう!
「正念場」の語源
もともと、「正念」という言葉は仏教用語で、いくつかの意味を持つ言葉です。
今回の話に関わってくる意味は、「雑念を取り払った安らかな心」。
いわば、「平常心」です。
時代はさかのぼって江戸時代。
浄瑠璃、歌舞伎が庶民の娯楽になっていた時代です。
これらは劇の一種ですから、笑いどころ、泣きどころなどがあり、そして、一番の見せ場もあるわけです。
この見せ場には、「性根(しょうね)」という名前がついていました。
そしてその「性根」を見せる場面のことを
「性根場(しょうねば)」と言っていたそうです。
芝居全体のメインとなるところですから、役者も特に気合を入れて演じます。
この時、必要とされたのが「平常心」でした。
もうお気づきの方もいらっしゃるでしょう。
正念=平常心
そして「性根」と「正念」という言葉の響きが似ているため、「正念場」という言葉が生まれました。
「平常心」を保つためには何が必要?
さて、学習の話。
模試やテストで、自分のペースが崩れ、思ったよりも得点できなかった、といったこと、ありませんか?
その大きな原因として、「正念場」に必要不可欠な「平常心」を無くした、ということが考えられます。
その結果、
「全く手を付けていない問題が出た」
「思ったより緊張してしまった」
「新傾向の問題が出て焦った」
といったことが起きてしまうのです。
では、どうすれば「平常心」を保つことができるのか。
日々の学習の場、そして試験会場の二つの視点からアドバイスしましょう。
日々の学習では問題集を繰り返す
受験でいうなら過去問。
学校のテストならワークなどの問題集。
普段の学習では、これを繰り返し繰り返し解くことが、本番で平常心を保つ大きなポイントになります。
繰り返し過去問を解くことで、本試験である程度の予測が立つはずです。
パターンを把握するということですね。
本試験やテストへの予測があるのとないのとでは、気持ちの余裕が違います。
また、問題をたくさん解くことは、「自分は努力した」という自負=自信と誇りにつながります。
余裕と自負、これらがあって初めて、試験やテストで「平常心」を保つことができるのです。
休憩時間は決まった行動をする
休憩時間の使い方。
それこそが、本番で「平常心」を保つポイントになります。
なるべく決まった行動をとるように心がけましょう。
大事な試験だから、あるいは、さっきの科目で失敗したから、と言って普段やらないようなことをすると、かえって緊張してしまいます。
決まった行動をすることで「いつもの自分」に立ち返り、「平常心」を保って試験に挑むことができるわけですね。
じゃあ、何をしたらいいのだろう…とお思いの方もいると思いますが、自分で「これが一番効果的で、緊張がほぐれる」と思うやり方で大丈夫です。
例えば、友達と話す、音楽を聴く、でも良いと思います。
私がセンター試験に向けて模試に挑んでいた時は、休み時間は必ずチョコレートを一口食べていました。
一種のおまじないのようなものです。
受験の本番を迎える前に、「休み時間でどう過ごすか」を自分の中で決めておいてほしいと思います。
いよいよセンター試験まで2か月を切り、中学・高校入試も差し迫ってきました。
学校のテストもあり、誰しもが「正念場」を迎える季節。
いろいろと焦ること、つらいこと、悩むことが出ると思いますが、「平常心」を忘れないで、勉強に励んでください。
札幌 家庭教師シニア 専任講師 S村