家庭教師シニア本部 スタッフからのメッセージ

歴史から生まれた言葉たち Vol.5「正念場」

(カテゴリ:専任・S村

閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。

今回も、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。

 

今回取り上げる言葉は、「正念場(しょうねんば)」

意味は、「ここぞという大事な場面」というもの。

年明けには正念場を迎える方も多いでしょう!

 

「正念場」の語源

もともと、「正念」という言葉は仏教用語で、いくつかの意味を持つ言葉です。

今回の話に関わってくる意味は、「雑念を取り払った安らかな心」。

いわば、「平常心」です。

 

時代はさかのぼって江戸時代。

浄瑠璃、歌舞伎が庶民の娯楽になっていた時代です。

これらは劇の一種ですから、笑いどころ、泣きどころなどがあり、そして、一番の見せ場もあるわけです。

 

この見せ場には、「性根(しょうね)」という名前がついていました。

そしてその「性根」を見せる場面のことを

「性根場(しょうねば)」と言っていたそうです。

 

芝居全体のメインとなるところですから、役者も特に気合を入れて演じます。

この時、必要とされたのが「平常心」でした。

 

もうお気づきの方もいらっしゃるでしょう。

正念=平常心

そして「性根」と「正念」という言葉の響きが似ているため、「正念場」という言葉が生まれました。

 

「平常心」を保つためには何が必要?

さて、学習の話。

模試やテストで、自分のペースが崩れ、思ったよりも得点できなかった、といったこと、ありませんか?

その大きな原因として、「正念場」に必要不可欠な「平常心」を無くした、ということが考えられます。

 

その結果、

「全く手を付けていない問題が出た」

「思ったより緊張してしまった」

「新傾向の問題が出て焦った」

といったことが起きてしまうのです。

 

では、どうすれば「平常心」を保つことができるのか。

日々の学習の場、そして試験会場の二つの視点からアドバイスしましょう。

 

日々の学習では問題集を繰り返す

受験でいうなら過去問。

学校のテストならワークなどの問題集。

普段の学習では、これを繰り返し繰り返し解くことが、本番で平常心を保つ大きなポイントになります。

 

繰り返し過去問を解くことで、本試験である程度の予測が立つはずです。

パターンを把握するということですね。

本試験やテストへの予測があるのとないのとでは、気持ちの余裕が違います。

 

また、問題をたくさん解くことは、「自分は努力した」という自負=自信と誇りにつながります。

 

余裕と自負、これらがあって初めて、試験やテストで「平常心」を保つことができるのです。

 

休憩時間は決まった行動をする

休憩時間の使い方。

それこそが、本番で「平常心」を保つポイントになります。

 

なるべく決まった行動をとるように心がけましょう。

 

大事な試験だから、あるいは、さっきの科目で失敗したから、と言って普段やらないようなことをすると、かえって緊張してしまいます。

決まった行動をすることで「いつもの自分」に立ち返り、「平常心」を保って試験に挑むことができるわけですね。

 

じゃあ、何をしたらいいのだろう…とお思いの方もいると思いますが、自分で「これが一番効果的で、緊張がほぐれる」と思うやり方で大丈夫です。

 

例えば、友達と話す、音楽を聴く、でも良いと思います。

私がセンター試験に向けて模試に挑んでいた時は、休み時間は必ずチョコレートを一口食べていました。

一種のおまじないのようなものです。

 

受験の本番を迎える前に、「休み時間でどう過ごすか」を自分の中で決めておいてほしいと思います。

 

 

 

いよいよセンター試験まで2か月を切り、中学・高校入試も差し迫ってきました。

学校のテストもあり、誰しもが「正念場」を迎える季節。

いろいろと焦ること、つらいこと、悩むことが出ると思いますが、「平常心」を忘れないで、勉強に励んでください。

 

 

 

 

札幌 家庭教師シニア 専任講師 S村