入試の傾向と対策(市立札幌開成中等教育学校)

受験情報

市立札幌開成中等教育学校

〒065-8558
札幌市東区北22条東21丁目1−1
TEL:011-788-6987/ FAX:011-781-5629
アクセス
・地下鉄東豊線 元町駅 3番出口から徒歩15分
・地下鉄南北線 北24条駅から中央バス バス停から徒歩3分
・地下鉄東豊線 環状通東駅から中央バス バス停から徒歩1分

特色

札幌市民の期待を担い、中等教育の多様化と生徒の個性を尊重した教育を推進するために、札幌開成高校を母体として2015年に開校したのが市立札幌開成中等教育学校です。
開校宣言にもあるように、世界標準である国際バカロレアの教育プログラムを活用した課題探究的な学習を通して、変化の激しいグローバル社会に立ち向かい、生涯にわたって学び続ける力を育むことが祈念されています。
「課題探究的な学習」が核となっており、この学習を進めるために、一般の中学・高校とは異なった授業が行われています(少人数での授業、グループ議論の重視、同じ教科を100分続けて学習等)。
入学者の選考における「適性検査」では、公立の中等教育学校として、特定の教科の内容に特化しない出題による筆記検査を通して、小学校での日常の学習により身に付けた、課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等が試されます。
2015年の開校当初は定員160名(男女各80名)に対して1,688名の出願があり、倍率は10倍を超えていましたが、2021年1月の入試では、定員160名に対して出願者552名、倍率は⒊5倍でした(男女の性別枠は撤廃されています)。
2022年1月の入試では、定員160名に対して、出願者515名、倍率3.2倍でした。
2023年1月の入試では、定員160名に対し、出願者559名、倍率3.5倍でした。
2024年1月の入試では、定員160名に対し、出願者490名、倍率3.1倍でした。

2025年度 募集要領

定員 出願期間 試験日 合格発表
160名 毎年11月上旬 ①一次検査(適性検査Ⅰ・Ⅱ)
 毎年1月中旬
②二次検査(グループ活動)
 毎年1月下旬
①の発表
 毎年1月中旬
入学予定者の発表
 毎年1月下旬
  • ※通学区域は札幌市全域。
  • ※正確な選考日時等については札幌市のホームページ、市立札幌開成中等教育学校のホームページをご覧ください。

試験内容

一次検査として「適性検査」を実施し、その結果と「調査書」の内容により、募集人員の2倍(320名)以内までを一次検査通過者として選考する。
一次検査通過者に対し、二次検査として「グループ活動」を実施する。
①と②を総合的に評価し、中等教育学校での学校生活に対する適正を踏まえ、入学候補者を選考する。
「適性検査」では筆記検査を通して、問題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等が試されます。
適性検査Ⅰ:思考力、判断力、粘り強さ等(45分・100点満点)
適性検査Ⅱ:表現力、課題発見、解決力等(45分・100点満点)
「調査書」には、小学5〜6年生じにおける各教科の学習の記録等や志望理由などが記載されます。
「グループ活動」では、授業形式によるグループ活動を通して、集団でのコミュニケーション能力や課題探究的な学習への対応力が試されます(1グループ4名程度で50分)。

近年の入試状況

年度 出願者 一次検査
通過者
合格者
(辞退・追加入学予定)
合格者平均
道コンSS
2019 590名 313名 160(−17)名  
2020 593名 319名 160(−10)名 59.5
2021 552名 320名 160(−6)名 59.4
2022 515名 320名 160(−10)名 57.7
2023 559名 320名 160(−5)名 56.9
2024 490名 320名 160(不明)名 一次検査 55.5
二次検査 57.6

2021年度の主な大学合格実績(開校後初の卒業生・全て現役生)

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道大学  23名
札幌医科大学  6名
北海道教育大  8名
小樽商科大学  5名
室蘭工業大学  3名
京都大学   1名
一橋大学   1名
東北大学   1名
東京工業大学 1名
横浜市立大学 3名
北海学園大学 19名
北星学園大学 10名
北海道科学大  7名
北海道医療大  6名
酪農学園大学  2名
早稲田大学  5名
国際基督教大 1名
千葉工業大学 7名
明治学院大学 4名
北里大学   2名

2022年度の主な大学合格実績(人数は現役のみです)

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道大学   18名
小樽商科大学  10名
北海道教育大学 13名
室蘭工業大学   6名
札幌医科大学   3名
京都大学  2名
九州大学  1名
名古屋大学 1名
東北大学  2名
筑波大学  2名
北海学園大学  23名
藤女子大学   12名
北海道科学大学 12名
北星学園大学   7名
北海道医療大学  4名
国際基督教大学 2名
早稲田大学   1名
上智大学    1名
明治大学    1名
立教大学    1名

2023年度の主な大学合格実績(人数は現役のみです)

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道大  17名
小樽商科大 11名
北海道教育大 7名
室蘭工業大  4名
札幌医科大  2名
京都大学 2名
東京大学 1名
大阪大学 2名
東北大学 3名
広島大学 3名
北海学園大  32名
藤女子大    2名
北海道科学大 14名
北星学園大  14名
北海道医療大  9名
早稲田大  2名
國學院大  1名
芝浦工大  1名
明治学院大 1名
成城大学  1名

2024年度の主な大学合格実績(人数は現役のみです)

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道大  14名
道教育大   9名
札幌医科大  3名
札幌市立大  3名
室工大    2名
大阪大   5名
京都大   1名
横浜市立大 4名
東北大   2名
筑波大   3名
北海学園大  24名
北海道医療大  6名
早稲田大  4名
慶應義塾大 2名
明治大   5名
法政大   5名
中央大   8名

以上、シニア調べ

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入試の傾向と対策(開成中)2025年度

適性検査Ⅰ

【入試分析】

論理的思考力、判断力を問う問題が中心になります。何かの規則性を利用して課題を解決する内容が中心で、図形的な要素を含む問いもよく出題されます。
2024年度入試も傾向は変わりませんでした。大問1では小学校で行われるイベントをテーマとして、条件を踏まえながらグループ発表の順番や時間を答えていく問題が出題されました。大問2では、プログラミングを使用したゲームを題材にし、これも条件を踏まえながら数字などを当てはめていく問題でした。

【入試対策のアドバイス】

いわゆる私立校受験とは違い、与えられた規則や条件を利用して答えを導くというスタイルの問題が多いです。一般的な中学入試対策のテキストを使うのではなく、論理的思考を養うことのできるテキストを用いた練習を重ね、過去問演習をしていきたいところです。

適性検査Ⅱ

【入試分析】

会話やメモ、グラフや図などをもとに考え、自分の考えを条件に沿って説明する問題が中心です。
2024年度入試も例年通りの傾向でした。大問1は図書館に関するデータを基にして条件作文をする問題であり、長いものだと200字程度の記述が求められました。大問2は修学旅行先でお世話になった人にお礼の手紙を書くという状況で、条件に沿いながら350字程度の記述が行われました。

【入試対策のアドバイス】

とにかく長い文章を書く練習を重ねなければなりません。また、条件に沿って書けるかどうかも採点対象となりますので、「条件を踏まえて長文を書く力」の育成が必要です。市販のテキストや長文記述が入試にある学校の過去問などで十分に演習を積んでいきたいところです。

2025年度の開成中入試に向けた総評

思考力・判断力・表現力においてある程度のレベルが求められます。適性検査型の問題を出題している他の学校の過去問に触れることが必要です。記述力を高めるために、日ごろから思ったことを原稿用紙に書いて文章化するという対策も有効だと考えられます。記述力対策は必須です。

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