入試の傾向と対策(札幌大谷中学校)

受験情報

札幌大谷中学校

〒065-0016
札幌市東区北16条東9丁目
TEL:011-731-2451 FAX:011-741-4870
アクセス
・地下鉄東豊線 「東区役所前駅」徒歩5分
・中央バス 「大谷学園前」徒歩すぐ

特色

100年を超える歴史と伝統を誇る札幌大谷中学校は、親鸞聖人の教えを建学の精神とする私立中学校です。
仏教的精神を基盤として、慈愛に満ちた人格形成をすることが大谷の人間教育の目的です。
また、生徒の個性を重視し、勉強だけではなく、スポーツや芸術にも力を入れた学校教育を行なっています。
2008年から女子校から男女共学校に移行し、この年、英数選抜コースの設置、2021年度には新たに医進選抜コースが設置されています。難関大学や難関学部への現役合格に向けた対策が実施されています。

<札幌大谷中学校のコース>

  • 医進選抜コース:医学部・歯学部現役合格を目指す6カ年コース
  • 英数選抜コース:難関大学合格を目指す6カ年コース
  • プログレスコース:英語・プログラミング教育が豊富なコース
  • アスリートコース:強化指定クラブでトップアスリートを目指す6カ年コース
  • アートコース:大谷独自の美術専門カリキュラムコース

2023年度 募集要領

定員 出願期間 試験日 合格発表
100名
(全コース合計)
10/24(月)~12/23(金) 1期1/7(土)
2期1/10(火)
1期1/7(土)・9(月)
2期1/10(火)
  • ※プログレス・アスリート・アートは1期入試のみ。

試験内容 全コース共通

科目 国語 算数 理科 社会 合計
得点 100 100 100 100 400
  • ※個人面接あり。
  • ※アートコースでは実技点検あり。

近年の入試状況

英数選抜・医進選抜コース

年度 受験者数 合格者数 入学者数 合格者
平均点
合格者平均
道コンSS
2021 123名 64名 29名   58.0
2022 113名 53名 23名   54.8

プログレス・アスリート・アートコース

年度 受験者数 合格者数 入学者数 合格者
平均点
合格者平均
道コンSS
2021 146名 103名 73名   43.1
2022 93名 98名 79名   44.7

※合格者は英数・医進選抜の第2希望者を含む。

諸費用(2022年度の場合)

入学金 100,000円
医進選抜は250,000円
月額の費用(授業料その他) 34,000円

男子のみの学生寮があります。
また、学生寮とは別に、男女共に指定宿舎(学生会館)があります。

近年の主な大学合格実績

2020年度

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道教育大 1名
札幌医科大  1名
室蘭工業大  2名
釧路公立大  1名
奈良女子大 1名
信州大   1名
東京外語大 1名
北海学園大  4名
北星学園大  3名
北海道文教大 3名
天使大    1名
同志社大 2名
法政大  1名
日本大  1名
東洋大  1名
  • ※人数は一貫生の現役・浪人の合計です。

2021年度

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道大  1名
小樽商大  1名
室蘭工業大 2名
札幌市立大 1名
大阪大     1名
高崎経済大   1名
静岡文化芸術大 1名
秋田公立美術大 1名
北海学園大  1名
北海道医療大 3名
藤女子大   2名
日本医療大  2名
法政大  1名
学習院大 1名
日本大  1名
東洋大  1名
  • ※人数は一貫生の現役・浪人の合計です。

2022年度

道内の国公立大学 道外の国公立大学 道内の私立大学 道外の私立大学
北海道大    1名
帯広畜産大   1名
北海道教育大  3名
小樽商科大   1名
千歳科学技術大 2名
筑波大   1名
東京学芸大 1名
岩手大   1名
青森公立大 1名
北海学園大  3名
北海道科学大 5名
北海道医療大 4名
日本医療大  3名
札幌学院大  2名
東京女子大 2名
同志社大  1名
東洋大   1名
立命館大  1名
武蔵野大  2名
  • ※人数は一貫生の現役・浪人の合計です。

以上、シニア調べ

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各種お問い合わせ(日祝除く10~21時)
0120-973-595

入試の傾向と対策

【アスリート・アート・プログレス】

国語

文学的文章、説明的文章から出題されています。2022年度は詩の分野からも出題が見られました。いずれも難易度は標準レベルです。
全体の出題割合は選択問題が20%、書き抜き問題が10%、記述問題が5~10%、漢字・言葉に関する問題が65%となっています。
読解問題では、選択問題、書き抜き問題、記述問題がバランスよく出題されています。また、慣用句、文法、語句の意味などの言葉の知識も増やしておきたいところです。
2022年度入試では、大問1で詩の内容理解や表現技法に関する問題が、大問2で文学的文章に関する問題が出題されました。主に心情描写を問う問題や文脈把握に関する問題が出題されています。あまり長い記述問題はありませんでした。大問3で漢字・言葉に関する問題が出題され、大問4で説明的文章が出題されました。文章補完の問題の他、60字以上70字以内の記述問題も出されています。内容的には標準レベルと言って差し支えないと考えられます。基本をしっかりと固めていきましょう。

算数

計算分野は全体の25%の出題割合。教科書レベルを中心に、やや難しめの問題まで4題程度が出題されます。整数・少数・分数について、四則の混じった計算を念入りに練習しておきましょう。
図形分野は全体の10~30%の出題割合。面積や角度の求め方、立体の体積などの基本問題に加えて、図形の移動などやや複雑な問題まで幅広く出題されています。グラフを使った出題にも注意しましょう。
文章題は全体の30~50%の出題割合。割合、速さ、平均、比などから幅広く出題されています。短文による出題から本格的な文章題まで取り扱っています。
その他、規則性、推理などを中心に2~3題出題されます。出題内容は年度によって様々です。全体の時間配分を気にしながら取り組みましょう。
全体を通して、問題数は多くありません。その一方で計算過程を書くように指定されている問いが多いので、ポイントを押さえて的確に説明する練習をしておきましょう。
2022年度入試では、大問1で計算問題が、大問2で小問集合が出題されました。約束記号、ドットプロットなどの問題がありました。大問3では判断推理の問題や濃度算などが出題されています。大問4では、割り算の解き方を説明させる穴埋め問題が出題されました。全体的にオーソドックスな問題から複雑な問題まで幅広く出題されます。まずは自分のできる問題の幅を広げていきましょう。

社会

地理分野は全体の30~40%の出題割合。教科書レベルから応用・発展までの内容です。地図や資料を用いた出題が多いので、問題集などで慣れておきましょう。
歴史分野は全体の30~40%の出題割合。近現代史が中心の出題となります。標準的な問題が中心ですが、難問も交じっており、中学内容も見られます。
公民分野は全体の30~45%の出題割合。ただし出題されない年もあるので注意が必要です。内容は国会と内閣が中心。
時事問題は全体の5%の出題割合。これも公民分野と同じく出題されない年があるので注意しましょう。
全体を通して、英数選抜・医進選抜と異なるのは公民の内容のみとなります。他の大問は共通しています。基本的な内容を問う問題が出題されます。中学内容が含まれる問題もあるため、高得点を狙うにはやや難易度の高いテキストなどを使った練習が必要となります。
2022年度入試では、大問1・2では公民分野が出題されました。人権・政治に関しては標準的なレベルの問題が多いものの、経済分野の問題は税の種類やエンゲル係数に関する問題など難度の高い問題が出題されています。大問3では日本地理を中心とした問題が出題されました。基本的な語句を問う問題からグラフから読み取れることを説明させる問いまでありました。大問4では歴史分野の問題が出題されました。地理分野と同じく、基本的な言葉を答える問題から資料や図を見て読み取れることを答えさせる問題まで幅広く出されました。基本的な語句を問う問題も相当数あるため、落とすことはできません。まずは基本内容の徹底を図りましょう。

理科

物理・化学・生物・地学それぞれの分野が出題割合25パーセント程度。
物理分野は電流や磁界が中心。中学内容も出題されており、難易度は高いです。
化学分野は水溶液に関する出題が多いです。水溶液の性質、ものの溶け方、ものの燃え方などは確実に抑えておきましょう。
生物分野は動物や植物の体の働きが中心。中学内容も出題されます。
地学分野は天体、天気、大地を中心に、身近な素材や科学ニュースから出題されます。中学内容も出ることがあります。
その他、時事問題、環境問題、科学ニュースなどを題材とした出題が多く見られます。
全体的には、素材はオーソドックスなものが多いですが、科学ニュースを題材とした、思考力・応用力が問われる難易度の高いものも出題されます。中学入試対策用の教材で、応用力をしっかりと養っておきましょう。
2022年度入試では、大問1で人の体の構造について出題がありました。大問2では電磁石およびての問題が出題され、どちらも基礎的なことを問われました。大問3では気体の発生、ものの燃焼についての出題がありました。有機物に関して問われる問題も出題されています。問4は天体および地震・天気図に関する問題で、月の見え方から、地震による海面上昇を引き起こした地震を選ぶ問題まで幅広く出題されています。前述したように科学ニュースからの出題もあるので、日ごろから理科に関わる出来事に関心を寄せておきましょう。

【英数選抜・医進選抜】

国語

文学的文章、説明的文章から出題されています。2021年、2022年度は詩の分野からも出題が見られました。難易度は文学的文章がやや難しくなっています。
全体の出題割合は、選択問題が20%、書き抜き問題が15%、記述問題が15~20%、漢字・言葉に関する問題が50%となっています。
設問は難易度が高いものもあります。60字越えの記述問題も2問あるため、「書く力」を身につけることが必要になります。また、慣用句などの語句の知識や漢字も出題されます。
2022年度入試では、I期入試では題材はプログレスコースと変わりありませんでしたが、人物像の変化を100字以上120字以内で記述させる問題が出題されています。またⅡ期では説明文で同じく100字以上120字以内で記述させる問題が出題されました。長文記述が必ず出題される傾向があるため、普段からテキスト・過去問等を使い、記述に慣れておくことは必須と言えます。

算数

計算分野は全体の10%の出題割合。単純な計算問題は出題されません。
図形分野は全体の30%の出題割合。単純な問題は少なく、図形の性質や図形の移動、規則性に絡めた問が中心となります。
文章題は全体の20%の出題割合。典型的な出題は多くありません。
その他、数の性質や規則性、場合の数、論理・推理など多彩な内容が出題されます。問題から決まりを読み取って利用する確かな学力が必要となります。
全体を通して、オーソドックスな問題は少なく、短期間での対策はかなり難しいといっても良いでしょう。様々な問題に挑戦して考え方の幅を広げておきましょう。
2022年度入試では、Ⅰ期で円の中心と円周の2点からなる三角形が正三角形になるときの説明や、上皿てんびんを用いた計算方法を述べる問題など、考え方そのものを問う問題が多く出題されています。Ⅱ期では、規則性の問題の解き方を説明させる問題、円とグラフの関係を読み取って数値を当てはめる問題が出題されました。付け焼き刃で対応できる問題ではないので、日ごろから過去問やレベルの高い問題集で実力をつけておきましょう。

社会

地理分野は全体の30~40%の出題割合。オーソドックスな問題が多く、教科書レベルの出題が多いです。
歴史分野は全体の30~40%の出題割合。近現代史が中心の出題となります。標準的な問題が中心ですが、難問も交じっています。
公民分野は全体の30~40%の出題割合。資料(グラフや表)の読み取り、簡単な計算問題が出題されています。
時事問題は全体の5%の出題割合。基本的な時事内容を抑えておきましょう。
大問4には120字以上160字以内に記述問題が出題されています。
全体を通して、基本~応用まで幅広く出題されています。全体に中学内容が含まれているため、高得点を狙うにはやや難易度の高い演習が必要となります。
2022年度入試では、Ⅰ期では大問4において景気循環のモデル図が出され、それについて答える問題が出題されました。また同じ大問4において、不景気の際の市場の様子を、指定語句を使い120字以上160字以内で具体的に記述させる問題が出題されています。Ⅱ期では地理分野で世界地理・日本地理が、大問2で近現代史を中心とする歴史分野が、大問3で自由主義や民主主義を軸とする公民分野が出題され、いずれもレベルの高い問いが出されました。大問4では第二次大戦後の世界情勢に関する問題が出され、地域的経済統合の発展の順序を問う問題が出題されました。高校分野の問題も数多く見受けられ、ただ語句を暗記するだけでは太刀打ちできません。しっかりと語句の意味やつながりを意識した学習を行いましょう。

理科

物理・化学・生物・地学それぞれの分野が出題割合25パーセント程度。
物理分野は見慣れない実験の結果を読み取り思考するような難易度の高い問題が出題されます。
化学分野は水溶液に関する出題が多いです。水溶液の性質、ものの溶け方、ものの燃え方などは確実に抑えておきましょう。気体にも注意が必要です。
生物分野は長い問題文や、多くのグラフをもとにして考えるような難しい問題が出題されます。
地学分野は天体、天気、大地を中心に、身近な素材や科学ニュースから出題されます。中学内容も出ることがあります。
その他、時事問題、環境問題、科学ニュースなどを題材とした出題が多く見られます。
一部は、アスリート・アート・プログレスと共通の問題で、大問2つが英数選抜・医進選抜独自問題となっています。独自問題は、文章や図・表の量が多く、高い読解力・思考力が求められます。中学入試対策用の教材で応用力をしっかりと養っておきましょう。
2022年度入試では、Ⅰ期においてヒトと植物に関する実験をもとにした問題や、電気回路に関する問題、さらに滑車とばねの関係性を問う問題が出題されました。Ⅱ期の問題では、大問1で天体や地層、天気図に関する問題が出題され、いずれも示された図を素早く、的確に読み取り答えを導き出す力が求められました。大問2では物質の状態変化や水溶液に関する問題が出題されました。特に水溶液に関する問題は表やグラフから個体が出現するグラム数や濃度算なども出題されるため、正確な計算力が必要となります。大問3では光合成とでんぷんの量をもとにしたグラフを軸にした問題が出題されました。大問4ではてこの原理を軸にした問題が出題され、公式をもとにして素早く計算する能力が求められました。全体的に読解力、理解力が必要となる傾向があるため、早めにレベルの高い問題集や過去問に手を付けておきましょう。

教務部より
アドバイス

【アスリート・アート・プログレス】を目指す皆さんは、小学校内容の充実は必須と言えます。そのうえで、中学内容もフォローするために、応用問題集等、入試に向けた教材を使いましょう。

【英数選抜・医進選抜】を目指す皆さんは、各教科の応用力を身に付けることが必要になります。大谷中の過去問や問題集だけに限らず、他校の入試問題にも触れていくのも必要と考えられます。そのうえで、間違えたところはなぜ間違えたのかを分析し、ミスを一つ一つつぶしていく地道な作業が、合格につながっていきます。

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