(カテゴリ:専任・S村 )
閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。
今回も、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。
今回取り上げる言葉は、「株を守りて兎を待つ(かぶをまもりてうさぎをまつ)」。
意味は、「古い習慣や過去に偶然成功した経験にこだわり、いつまでも進歩がなかったり融通がきかないことのたとえ」というもの。
過去の成功にこだわっていること、ありませんか?
「株を守りて兎を待つ」の語源
昔、中国が宋という国であった時代。
ある農民が、畑仕事をしておりました。
すると、どこからともなく一匹のウサギが飛んできて、農民の前に合った切り株に当たって死んでしまいました。
これを見た農民は、こう考えます。
「なるほど、ここにウサギが当たって死んだという事は、これからもそうなるかもしれないな。楽してウサギの肉が手に入るのなら、これに越したことはない」
農民はそれからというもの、畑を耕すのをやめ、切り株を見守り、ウサギが切り株にぶつかって死ぬのを待っていました。
ところが先ほどの出来事は偶然なもの。いくら見守っていたとしてもウサギは切り株に当たることはなく、その農民は宋の国中の笑いものとなってしまいました。
これがもととなり、「株を守りて兎を待つ」という言葉が生まれました。
1つの成功がいつまでも通用するとは限らない
さて、勉強の話。
皆さんは、成功体験に縛られていることはないですか?
例えば。
単語テストで満点を取っているから、定期テストの単語は取れる…とか。
前の定期テストは頑張って勉強していい点数を取れたから、次の定期テストもいい点数が取れる…とか。
確かに、成功体験は自信につながりますし、自信をもって勉強に臨むのはモチベーション向上のためにも大切です。
とはいえ、その成功体験だけを自身の根拠にするのは少し危険かもしれません。
なぜなら、定期テストも、模試も、そして入試も、前と同じ範囲を問題にして出しているわけではないからです。
前のテストが成功した、模試でいい点数が取れた、だからといって、いい点数を取れるわけではないわけですね。
ではどうすればよいのか。
これまでのテストと、今のテストでの気持ちや、テストに臨む勉強方法をその都度切り替えてください。
「株を守りて兎を待つ」の主人公は、それができずに結局失敗をしてしまいます。
なかなか、成功体験から切り替えて、次に進むのは難しいことかもしれません。それは、S村もわかります。
ですが、先ほどの述べたように、1つの成功体験に縛られて、自信の根拠にするのは危険です。
「次」を見据えて、切り替えていくスタイルを取っていってもらえればと思います。
まだまだ暑い日々が続きます。
熱中症に気をつけながら、勉強に臨んでください!
㈱シニア 札幌家庭教師派遣センター 専任講師 S村