家庭教師シニア本部 スタッフからのメッセージ

歴史から生まれた言葉たち Vol.11「塞翁が馬」

(カテゴリ:専任・S村

閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。

久しぶりに、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。

 

今回取り上げる言葉は、「塞翁が馬(さいおうがうま)」

意味は、「人生の幸せや不幸せ、吉凶は変わるものであって、人の思い通りにはならない」というもの。

こんな息苦しい世の中だからこそ、覚えておきたい言葉です。

 

「塞翁が馬」の由来

時は秦が中国大陸を治めていた時代。

北の国境のとりでに、とある老人とその家族が住んでおりました。

老人は馬を飼っていましたが、突然、国境を越えてどこかにいってしまったのです。

 

周りの人は老人を気遣って、お見舞いにやってきました。

しかし彼は、「このことは、福をもたらしてくれるかもしれないよ」と言いました。

 

それから数か月たったのち。

逃げた馬が、それは立派な馬を何頭もつれて老人の元に帰ってきたのです。

周りの人は老人にむかって「よかった、よかった」と祝福しました。

ところが彼は、「今度のことは、災いをもたらすかもしれないね」と言いました。

 

そんなわけで、老人の家では良い馬をたくさん飼育しておりました。

そんなある日、彼の息子が馬から落っこちて足の骨を折ってしまったのです。

人々がお見舞いに来ると、老人は、「このことは、結果的に良いことになるかもね」と言いました。

 

その一年後、国境の向こうの異民族が大量に侵攻してきました。

そのせいで、健康な若者はみんな兵隊にとられ、その多くは国境付近で戦死してしまいました。

一方、老人の息子は落馬のけがで兵隊に行くこともなく、老人とともに生き残ったそうです。

 

この「北の方のとりでに住む老人=塞翁」の馬にまつわる話から、「塞翁が馬」という言葉が生まれました。

 

我慢、我慢の世の中だから

今、新型コロナウィルスの感染が拡大して、学校にも行けず、外で満足に遊べず、友達とも会えず…という、「嫌だな…」という状況に置かれている人が、たくさんいると思います。

何かにつけ、我慢、ガマン、がまん。

「つらいな、これは」と、ふと思ってしまうこともあるかもしれません。

そんな時に「塞翁が馬」の話と、その意味を思い出してください。

 

「いつまでこんな嫌な感じが続くのだろう、いつまで我慢しなきゃならないんだろう」

ではなく、

「これから先、いつかはわからないけど、いいことがやってくるさ」

という考え方がベースにあるほうが、気持ちが軽やかになるのではないでしょうか?

 

みなさんの人生の中で、今のこの現状は、不幸なことだと思います。

それでも、うれしいな、良かったな、という瞬間は、必ず来るものです。

 

必ず、来ます。

 

 

 

 

手洗い・うがいはこまめにしましょう!

健康に気をつけながら生活しましょうね!

 

 

 

㈱シニア 札幌家庭教師派遣センター 専任講師 S村