(カテゴリ:専任・S村 )
閲覧ありがとうございます! 専任講師のS村です。
久しぶりに、歴史の中から生まれた言葉をご紹介します。
今回取り上げる言葉は、「塞翁が馬(さいおうがうま)」。
意味は、「人生の幸せや不幸せ、吉凶は変わるものであって、人の思い通りにはならない」というもの。
こんな息苦しい世の中だからこそ、覚えておきたい言葉です。
「塞翁が馬」の由来
時は秦が中国大陸を治めていた時代。
北の国境のとりでに、とある老人とその家族が住んでおりました。
老人は馬を飼っていましたが、突然、国境を越えてどこかにいってしまったのです。
周りの人は老人を気遣って、お見舞いにやってきました。
しかし彼は、「このことは、福をもたらしてくれるかもしれないよ」と言いました。
それから数か月たったのち。
逃げた馬が、それは立派な馬を何頭もつれて老人の元に帰ってきたのです。
周りの人は老人にむかって「よかった、よかった」と祝福しました。
ところが彼は、「今度のことは、災いをもたらすかもしれないね」と言いました。
そんなわけで、老人の家では良い馬をたくさん飼育しておりました。
そんなある日、彼の息子が馬から落っこちて足の骨を折ってしまったのです。
人々がお見舞いに来ると、老人は、「このことは、結果的に良いことになるかもね」と言いました。
その一年後、国境の向こうの異民族が大量に侵攻してきました。
そのせいで、健康な若者はみんな兵隊にとられ、その多くは国境付近で戦死してしまいました。
一方、老人の息子は落馬のけがで兵隊に行くこともなく、老人とともに生き残ったそうです。
この「北の方のとりでに住む老人=塞翁」の馬にまつわる話から、「塞翁が馬」という言葉が生まれました。
我慢、我慢の世の中だから
今、新型コロナウィルスの感染が拡大して、学校にも行けず、外で満足に遊べず、友達とも会えず…という、「嫌だな…」という状況に置かれている人が、たくさんいると思います。
何かにつけ、我慢、ガマン、がまん。
「つらいな、これは」と、ふと思ってしまうこともあるかもしれません。
そんな時に「塞翁が馬」の話と、その意味を思い出してください。
「いつまでこんな嫌な感じが続くのだろう、いつまで我慢しなきゃならないんだろう」
ではなく、
「これから先、いつかはわからないけど、いいことがやってくるさ」
という考え方がベースにあるほうが、気持ちが軽やかになるのではないでしょうか?
みなさんの人生の中で、今のこの現状は、不幸なことだと思います。
それでも、うれしいな、良かったな、という瞬間は、必ず来るものです。
必ず、来ます。
手洗い・うがいはこまめにしましょう!
健康に気をつけながら生活しましょうね!
㈱シニア 札幌家庭教師派遣センター 専任講師 S村