⭐️大学入試改革におけるこれからの大学入試→総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜

大学入試改革におけるこれからの大学入試

これから大学を受験される皆さんは、それぞれが自分の学びたいことを決めて、各大学のホームページを見たり、オープンキャンパスに行ったりしながら行きたい学部・大学を選択し、いくつかに大学を受験されると思います(もちろん1校のみの受験という方もいるとは思いますが)。

ただ、2020年度(2020年秋〜2021年3月の大学入試)から大学入試制度が大きく変わります。

「入試」という言葉も使われなくなり、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜というように「選抜」という言葉が使用されます。

2020年9月から出願の総合型選抜(旧 AO入試)

総合型選抜とは、大学・学部が求める学生像(アドミッション・ポリシー)を重視して行われる入試です。

従来は、AO入試と呼ばれていました。

高校薦型選抜のように高校の校長の推薦は必要ではなく、個人的に応募することができます。

大学・学部にふさわしいかどうかが重視されるため、選考の期間が長く、面接・面談の機会が多い傾向にあります。

*毎年9月から出願が予定されていますが、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大による高校の長期休校を受け、2週間延期されることになっています。

2020年11月からの学校推薦型選抜(旧推薦入試)

多くの国公立大学・私立大学で実施されている選抜方式で、自分の通う高校の校長に推薦を受けて受験する方法です。

高校の成績に加えて、小論文と面接が課されるの一般的で、近年で学力重視の傾向にあります。

学校推薦型選抜には指定校制と公募制があります。

前者は、その名の通り大学側が指定した高校の生徒にのみ出願資格があります。

後者は、校長の推薦さえもらえれば受験することができます。

*2020年の学校推薦型選抜については、総合型選抜のような2週間の延期措置は取られていません。

2021年1月からの国立大学の一般選抜

2021年の国公立大学の一般選抜は、「思考力・判断力・表現力」重視の観点から、これまでのセンター試験に変わる「大学入学共通テスト」が導入されます。この「大学入学共通テスト」の得点と、それぞれの国公立大学によって実施される二次試験(個別試験)の得点によって大学の合否が判断されることになります。

*大学入学共通テストは従来の「知識偏重からの脱却」を意図しており、単なる知識ではなく活用力などの知識の質が問われるとともに、思考力・判断力・表現力が今まで以上に重視されることになります。

 

国公立大学の受験生は、1月中旬に実施される「大学入学共通テスト」を受験し、自己採点を行った上で自分の志望する大学に願書を提出することになります。

各大学の二次試験(個別試験)は、2月下旬から、前期・中期・後期の日程で行われます。

*2021年の共通テストは、当初の予定通り1月16、17日の両日に実施されますが、新型コロナウイルスの感染拡大による高校の長期休校を受け、2週間後の1月30、31日の第2日程が予定されています。
第2日程の対象者は、高校の学校長が学習の遅れがあると認めた者とし、浪人生は対象外となります。

 

<センター試験と大学入学共通テストの異同>

「大学入学共通テスト」の試験日程は、これまでのセンター試験と同じ1月中旬の2日間に実施されます(但し2021年度に関しては第2日程あり)。

また、出題科目もセンター試験と同じ6教科30科目、出題形式も全てマーク式で、これらもセンター試験と同じです。

しかし、「思考力・判断力・表現力」重視の観点から、センター試験とは異なる形式の問題や素材が出題されることになります。

英語に関しては、センター試験では筆記とリスニングで、その配点は150点と50点でしたが、共通テストではリーディングとリスニングで、その配点は100点ずつとなっています。
但し、各大学が成績を利用する際には、自由には配点比率を決めることができます(センター試験と同じ4:1とか)。 
この配点比率は各大学によって異なります。

 

*大学入学共通テストの2本柱とされていた「英語の民間試験導入」と「国語・数学の記述式問題の導入」については、前者は地域格差・経済格差の問題、後者は採点者の質の問題などを理由に見送られています。

但し、英語の民間試験活用は2025年度の導入が予定されています。

 

2021年の私立大学の一般選抜

私立大学の一般選抜の場合、文系学部では英語・国語・社会または数学の3教科、理系学部では英語・数学・理科の3教科での受験というのが一般的です。そして一人の受験生が複数の大学を受験するのも一般的です。

ただ、私大入試の場合、各大学・学部の特性に応じた入試方式を実施している場合が多く、入試科目によって傾斜配点を導入したり(英語の配点が高いなど)、あるいは学科試験を課さずに小論文・面接によって合否を決する方式など多様化しています。

したがって、自分で志望大学・学部の情報をなるべく早く入手して、それに向けての学習計画を立て、早めに学習を進めることが大切になります。

 

私立大学の共通テスト利用

従来のセンター試験は私立大学でも利用されており、私立大学全体の9割近くが利用していました。

各私立大学のセンター試験での指定科目は3教科以下の場合が多く、受験生は併願が可能でした。また、国公立大学を第一志望とする受験生も、私立大学の個別試験を受けることなく併願することができる仕組みになっていました。

2021年度からはセンター試験に変えて共通テストが導入されますが、センター試験の時と同様に多くの私立大学が利用する予定です。ただし、入試の多様化が進んでいる状況なので、やはり志望大学・学部の入試情報をなるべく早めに入手することが大切です。

 

共通テスト対策についてはこちら(シニアの0講師投稿)も参考になります。

札幌 家庭教師シニア 教務部