今回ご紹介の本は、北海道大学薬学部のO家庭教師からのお薦めの1冊です。
大阪府立天王寺高校出身で、中学ではバスケ、高校ではハンドボール、大学では陸上と、スポーツ万能な家庭教師です。
生徒の指導に全力で取り組んでくれる、礼儀正しい好青年です。
家庭教師の志望動機は以下の通りです。
『受験というのは、学生のうちに経験する中で、最も大きな壁といえるものでありながら、とても得るものの多い経験だと思っています。
私は、自分自身の受験の経験や、大学で得た新しい知識を活かしながら、今の中学生・高校生の人たちが、自分自身の力で自分の目標を突破する手助けができれば良いと思っています。
自分自身、もともと勉強が得意ではなかったので、自分自身のわからなかった経験を活かしながら、どのようにすれば理解していくことができるのかを教えることができると思います』
『タイトル』
「図書館戦争シリーズ」 有川浩著 角川文庫
『読んだ時期』
高校1年生 16歳の時
『本の内容』
公序良俗を乱し、
人権を侵害する表現を規制するための「メディア良化法」が制定される。
この法律の制定に伴い発足した「メディア良化委員会」による取り締まりに対抗するために、公共の図書館は図書館隊を結成する。
その図書隊に所属する笠原郁の成長を描いた物語です。
『感想』
自分の信念を貫いてまっすぐに生きる主人公を見ていたら、自分も頑張ろうと思います。
自分の好きな本を、好きなだけ当たり前に読むことができる今の社会というのはとても貴重であり、当たり前の自由を守るためには、時には戦わなければならないこともあるということに気付かされました。
『きっかけ』
高校生の時に友人から面白いと薦められたから。
『お薦めの人』
中学生・高校生なら、誰でも面白く読めると思います。
表現の自由は民主主義国家の前提となる人権で、この自由が規制されれば民主主義は成りたちません。
表現の自由を規制できるのは、他の人権侵害が認められる場合だけです。
奇しくも、昨日(5月24日)、特定の人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策法が衆議院で可決・成立しました。
ヘイトスピーチに関しては、誰もが取り締まりの必要性は認識していると思われるので、今後は、法律の厳格な運用が求められると思います。
タイミングかもしれませんが、この一冊は、いろいろ考えさせてくれると思います。
この本を読んだ家庭教師の、「信念を貫いてまっすぐに生きる主人公を見ていたら、自分も頑張ろうと思います」という言葉が印象的です。
是非、中学生・高校生の方に手に取って欲しいと思います。
札幌家庭教師シニア 教務部