今回オススメする本は、東京大学大学院生のT家庭教師からご紹介の一冊です。
札幌西高校出身で、温厚、勤勉、そして指導経験豊富な家庭教師です。
そんな先生が薦めてくれる一冊です。
『タイトル』
「モモ」 ミヒャエル・エンデ著
岩波少年文庫
『読んだ時期』
小学6年生の時
『本の内容』
円形劇場の廃墟に、いつの間にか住みついた不思議な少女モモ。
町のみんなは誰しもモモを気に入り、モモは仲間たちと楽しい毎日を送っていました。
ところがある日、灰色の男たちが町にあらわれて、みんなの生活は一変してしまいます。
男たちの目的は、人をだましてみんなの時間を奪うこと。
人々は時間を節約するため、せかせか生活するようになり、心の余裕を失っていきます。
節約した時間が、男たちに盗まれていることを知らずに…。
異変に気づいたモモは、たったひとりで男たちに立ち向かいます。
『本の感想』
「大切なものは目に見えない」。
これは別な本(星の王子さま)に出てくる言葉ですが、「モモ」も目に見えない大切なものを教えてくれる素晴らしい本です。
この本のストーリーはすぐに理解できます。
表現は簡単です。
でも、その内容は大人になってからでも(むしろ、大人になってからの方が?)ズシンと心にひびきます。
小説家、画家、音楽家など、芸術にたずさわる人々は、どのような時代でも、目に見えない大切なものを表現しようとしてきました。
「モモ」は、芸術に触れるための第一歩として最適です。
ぜひ読んでみて下さい。
『きっかけ』
小学校6年生のときの担任の先生が、転校する際のプレゼントとして渡してくれました。
『お薦めの人』
小学校高学年以上のすべての人。
特に、これからどう生きていけばいいのか悩んでいる人。
勉強することがいやになりつつある人(勉強も、実は目に見えない大切なものとつながっています)。
とても著名な本です。
でも、読んだことがある人は意外に少ないのではないでしょうか。
目に見えない大切なものを教えてくれる本。
芸術に触れることができる本。
大人が読んでも、ズシンと心にひびく本。
6月のさわやかな札幌。きっと、心に残る一冊になります。
札幌家庭教師シニア 教務部