今回ご紹介する本は、札幌南高校出身、北海道大学医学部医学科のO家庭教師からのお勧めの一冊です。
大学1年目からシニアの家庭教師として活躍している女性家庭教師で、今年で3年目になります。
すでに相当数の生徒を指導しており、現在は、後輩の札幌南高生や札幌東高生、中学3年生を担当しています。
中学生の時から医学部志望で、生徒からの信頼の厚いの家庭教師です。
『タイトル』
「泥流地帯」 三浦綾子著 新潮文庫
『読んだ時期』
中学2年生の時
『本の内容』
大正15年5月、十勝岳大噴火。
突然の火山爆発で、家も学校も恋も夢も、泥流が一気に押し流して行く…。
上富良野の市街からさらに一里以上も奥に入った日進部落で、貧しさにも親の不在にも耐えて、明るく誠実に生きている拓一、耕作兄弟の上にも、泥流は容赦なく襲いかかる。
真面目に生きても無意味なのか?
懸命に生きる彼らの姿を通して、人生の試練の意味を問いかける感動の長編。
新潮社HPより。
『本の感想』
「努力は必ず報われる」と誰かが言ってました。
しかし、抗うことのできない自然の力によって、その努力が水泡に帰してしまうことだってあるはずです。
この本は、そんな境遇に立たされた兄弟が、それでも懸命に生きる様子を描いたものです。
「試練だと受け止めて立ち上がったときに苦難の意味がわかるんじゃないだろうか」。
今でも鮮明に覚えている台詞です。
泥臭く人間臭く生きていくとはどういうことなのか、この本で学びました。
是非、読んでほしい一冊です。
『きっかけ』
中学生のときに、母にすすめられて読みました。
『お勧めの人』
全ての中学生・高校生に。
この年代の大学生が、三浦綾子を読んでいると知って、とても頼もしく思います。
三浦綾子の著作は、全てに共通するテーマのようなものがあって、多分それは彼女の宗教観からきているものだと思いますが、我々が生きていき上で、心の拠りどころになるような気がします。
是非、中学生・高校生ぐらいのときに手にとって欲しい一冊ですが(決して大学生でも遅くはありません)、この一冊に留まらず、他の三浦綾子の著作も読んで欲しいと思います。
心の奥に響くものがあると思います。
札幌 家庭教師シニア 教務部