大学入試に向けてのお役立ち情報
成績UPのヒント「自分との闘い」と「物理」

「 自分との闘い」&「物理の得点アップ法」
受験とはまさに自分との闘いでした!

北大医学部医学科 E講師
著者
札幌日大中高一貫校出身の北海道大学医学部医学科1年生のE講師。医学部には次席で合格しています。シニアの本部教室で、中高一貫校生とトップ高生の指導を担当しています(平成31年2月現在)。とても熱心に指導してくれる明るい女性講師です。
内容
医学部受験に向けての甘えや不安の克服、そして、物理の得点を大幅にアップさせた勉強法が、具体的に語られています。

はじめに

私は小学生の頃から医師という仕事に憧れて、将来控える大学受験に有利になるようにと、中高一貫校に入学しました。しかし、漠然とした憧れで医師を目指していた私は、高校時代のいわゆる中だるみの時期に、本当にこのまま進路を決めていいのか思い直すようになりました。当時は、留学などの課外活動にのめり込み、自分の本当にしたいことを見つけようともがいていました。勉強からは遠ざかり、成績は低迷しましたが、自分の目標を再確認するいい機会になったと思っています。自分の進路を確定させた上で、本格的に受験勉強を開始したのは高校二年の冬でした。

1.受験とはまさに自分との闘いでした

受験とはまさに自分との闘い、これが受験生活を通して私が一番に感じたことです。今までに無いくらい必死になって、不安や恐怖、弱い自分と向き合い、成長できた一年でした。ここでは、私の闘いと、それをどう乗り切ったかについて伝えたいと思います。

まず一つ目の闘いは、「甘えた自分」との闘いです。
私はもともと勉強が好きなわけでも、自分の将来に対して強い信念を持っていたわけでもありません。試験で良い結果・判定をとっては調子に乗り、学園祭などイベントがある度にモチベーションが下がり、事あるごとに受験勉強から逃げ出そうとする弱い自分が現れました。そのような時、自分を律してくれたのは「もったいない精神」です。今、目の前にあるこの問題を中途半端にして、身につくはずだった知識・実力を逃してしまったらもったいない。親身な先生方や快適な自習室など、自分がアクセスできる全てのものは利用し尽くさないともったいない。無駄に費やした時間のせいで入試本番の点数が下がったらもったいない。この「もったいない精神」が、易きに流れようとする自分を制し、机に向かわせる原動力になりました。

二つ目は、「不安」との闘いです。
センター試験は、同級生と一緒に受けられるという安心感から、過度の緊張はなく落ち着いて乗り越えられました。しかし、結果を期待していたAO入試が不合格だったことから急激に自信を喪失し、これ以上不合格を経験したくないという恐怖心や、落ちたらどうしようという不安感と二月いっぱい闘い続けました。当時は本当によく泣いていました。ボロボロの精神状態の私を受け止め、励ましてくれた家族、先生、友達には感謝の言葉しかありません。自分がたくさんの人に支えられているということも、受験を通して初めて実感しました。二次試験の前日までに不安な気持ちを出し尽くし、試験当日は吹っ切れた状態で臨めたことが良い結果につながったと思います。

このように、受験生活は自分との闘いで、辛いことも多々ありました。それでも乗り越えられたのは、上でも述べたように、学校、塾、友達、そして何より家族のサポートがあったからです。自分がどれだけたくさんの人に支えられているかを実感し、心からの感謝の気持ちを持てたのは、受験生活のお陰です。受験生だからこそ、日々の小さなことでも楽しむ気持ちを忘れずに、そして周りへの感謝を持って、走り抜けてください。

2.物理の得点アップ法

受験生活で一番伸びた教科は物理です。高校二年生までは真剣に勉学に打ち込んでいなかったため、基礎が全く定着しておらず、センター程度の難易度の問題ですら解けない問題が多々ありました。

心機一転、高校三年生から気合を入れ直し、高校の先生の助言のもと、『体系物理[第6版]』(著:下妻清)という問題集を軸に勉強を始めることにしました。学校や塾の速度に合わせながら、対応する単元の問題を全て解き、分からない問題を徹底的に潰していきました。夏季休業に入る前に問題集は一周し終え、夏休み期間に実施される二次試験を意識した模試では、物理で偏差値80以上を取るなど、着実に実力がついてきていることを実感できるようになりました。

その後も同じ問題集での演習を続け、二次試験直前までには三~四周はこなしたと思います。同じ問題集を何度解いていても、同じ箇所で間違えたり、前は当たり前に思っていたことに納得できなかったり、忘れてしまったりと、完全に完璧に解ききることができるようになるにはかなりの時間を要しました。

多く問題を解いた方が、より実力が着くような感触を受けますが、一つの問題集を完璧に理解する方が、様々な問題に対する対応力が着き、結果的に好成績に結びつくと感じました。
もし物理に苦手意識を持っている学生さんがいらっしゃったら、ぜひ一つの問題集を完璧に解きこなす、という私の勉強法を参考にしてもらえたら嬉しいです。

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